毎週、水曜日と木曜日に、特許の登録公報と公開公報のざっくり検索結果をツイートしてますが、一度、基本的な「投資家が知っておくべき特許」を解説しておきます
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
正しく理解すれば、損することを回避できるはず…
特許の誤解
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
~特許自体では別に儲からない~
特許の発明者となったことのあるサラリーマンなら感覚的に理解していることですが、特許は登録までいったものでも、使用される比率は高くありません。
さらに、実施許諾等で他社に使われることはさらに少ないです
経済産業省の平成29年企業活動基本調査(https://t.co/FXHhSQgCad)の第1巻の第11表を基に計算すると、企業が所有する特許のうち使用されているものは約36%、そのうち自社開発は約32%となります。特許のうち2/3はそもそも使われず、さらに企業が使う特許のほとんどは自社開発のものということです
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
また、第12表と第13表によると、企業活動基本調査の対象業種に格付けされた企業数28715社のうち、技術取引で特許権のために金額を支払っている企業が1582社で全体の5.5%、金額を受け取っているのが792社で2.8%です。
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
第11表で特許を所有していると回答した企業が7458社なのと、第12表の金額を受け取っている792社が関連会社からも含んでいることを考慮すると、特許を所有している企業の1/10以下しか、特許による収益が発生していないということが分かります。
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
次に
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
~株価への材料化について~
公報は正しく書くと「水曜日の特許掲載公報」と「木曜日の公開特許公報」があり
特許掲載公報は、出願、審査請求後に、審査され特許として認められ登録されたもの
公開特許公報は、出願されたものはなんでもかんでも、1年半経過したら機械的に公開されるもの
特許掲載公報は、特許として認められたという意味では良いんですが、ほとんどが、登録公報の前に公開公報で内容が公開されて既出です
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
この段階で煽られるものの多くは、すでに公開公報の時に煽られ済みでしょう
むしろ、審査の過程で請求項が狭められたりして、魅力は薄れていることが多いです
さらに、公開公報で出ていれば、特許掲載公報が出る前から、その特許が登録までいったのか知ることが出来ます
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
※ここ重要
前日に仕込んで、水曜日の寄りで売りさばくということが出来てしまいます
それをしている人は、寄り前から煽ろうが、寄ってから煽ろうが違いはないですね
特許掲載公報が既出でない例外としては、出願から1年半経過する前に早期審査請求が出され、公開公報が出る前に特許と認められて、特許掲載公報で初めて内容が判明したものがあります
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
これは完全なインサイダー情報でも持ってなければ事前に知ることは不可能で、目新しい材料です。
水曜日の特許掲載公報に関しては、大事なのは2点だけ
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
・早期審査対象の目新しい内容か
・公開公報では誰にも注目されてなかったけど内容がとても良いものか
次に、木曜日の公開特許公報について
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
ほとんどは、初めて内容が公開されるものです
例外は先に説明した早期審査対象で、既に特許掲載公報で内容が公開されているもので、機械的に後から公開公報で出るものですが、これは本当に何の好材料でもない既出
とはいえ、木曜日の公報の内容はそのほとんどは新規内容です
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
ただし、とりあえず出願しただけとか、出したけど審査請求されないものとか、そもそも特許性なしかわあったり玉石混交
でも、水曜日はしょせん既出で、先回りで前日に仕込むことも可能なことと比べれば、木曜日の公開公報の方が確認する価値があります
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
内容を見れば、どういった開発に力を入れているか、どこか大企業と手を組んだのかなど、長期目線でも、その企業に「変化」が起こるか考えることができるからです
例えば
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
・既存事業の技術を応用して、「新規事業」の創成を図っているか
・同業他社より先んじて全く新しい次世代技術の開発を進めているか
・「新たな」提携等で市場拡大しそうか
大事なのは変化
既存事業の延長とか、前から関係あるところとの共同出願とかは変化ではないですね
長くなりましたが、特許ネタで反応した銘柄を触るなら最低限は知っておかないといけない知識です
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
僕は、少し前のクソミソ何でもかんでも始値寄った後に煽られる状況に嫌気がして、情報先行配信始めました
寄り後に煽る手法にメリットなくなるなら、今後は事前察知できる水曜は先に仕込む手法に変化するでしょう
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
そうなると、水曜は売りが降ってくるのは早いと思います
水曜日に出そうな特許の予報は、手間もかかるし、パソコンの処理が追い付かないので兼業の僕はやる予定はないです
まとめると
— SAW(*ฅ•̀ω•́ฅ*)ガオー (@SAW_saw_a_saw) 2018年11月16日
特許自体で大儲けできることなどあり得ない
水曜の公報は先に仕込む人の存在
木曜は玉石混交で見分け難しい
当日買うなら、せいぜい1時間持つかどうかの瞬間ネタ
高値つかみしたらいつ救われるかの保証もない
そういうことをきちんと認識しておかないと損するだけです